『ジョルノ死亡の前夜』 作:加藤 「今日もいい天気だ、曇ってるぜ」 俺の名は嶋田ジョルノジョバーナ(19歳、無職)。 友達からは弥嵩(みかさ)と呼ばれている。 夢はお笑い芸人になることだ。 「さてと、そろそろ帰るか」 俺は日課となっているコンビニでの漫画の立ち読みを終え、家に帰ることにした。 「ごちそうさまー」 「お兄ちゃん、お帰りなさい」 「おう」 こいつは愛する俺の妹、美香子だ。 この前学校で生徒会に推薦されたらしい。 まあ真面目な妹のこと、生徒会でがんばっていることだろう。 俺は父と母の姿が見えないことに気付き、訊いた。 「ダディとマミーはまだかい?」 「うん、2人ともお仕事で遅くなるって」 「そうか………」 「ほら、ご飯作ったから一緒に食べよ」 「うむ」 …………………… 俺は食卓に並んだ料理を見た。 「今日の夕食はウシガエルの姿煮とマグロの目玉か………5点!!!!」 「えー5点かぁ、がんばったんだけどなぁ」 「ダメだダメだ。カエルなんてありきたりだし、マグロの目玉にはDHAがたくさん含まれているんだぞ。どうせならもっとこう………そうだな、タラバガニのふんどしの部分だけとかな」 「でも、これ見てよ。このウシガエルに実は青酸カリまぜといたのよ」 「Σ(=Д=;)危ない危ない死ぬよ」 「えへへ、そうかなあ」 「Σ(=Д=;)つーか気化して青酸ガスになってんじゃないのか!?」 「それよりさあ」 「Σ(=Д=;)流しちゃうの!?」 「実はお兄ちゃんに紹介したい人がいるの」 「なにっ………それはまさか男かっ!?」 「うん、同じ生徒会の人なの」 「まさかあれだよな、付き合ってる………とかじゃないよな?」 「え!?や、やだなぁ違うよお兄ちゃん。私の尊敬する人なの」 (ほっ………美香子に男が出来たのかと焦ったぜ。ん?) 今俺の中にある方程式が浮かんだ。 美香子の尊敬する人=俺みたいな人=おもしろい人 なるほど、つまりその男は芸人志望ということか……… 「よし、じゃあ今度連れてきてみなさい」 ハゲあゆメモリアル2の嶋田編に続く