『3日後には忘れたよ』

C.通りすがりの人が突き飛ばして助けてくれる

様々な思考が渦巻く。
いい考えが浮かばない・・・
いや、待て。
こういう場合は誰かが飛び込んできて助けてくれるはずだ、と俺は都合のいいことを考えた。
もちろんその可能性は限りなく低かった。
漫画じゃあるまいしたぶん助からないだろう。
だが俺にはそれに賭けるしかなかった。
次の瞬間―――

奇跡は起きた。

「危ない!!!」
ドンッ
俺は見知らぬ人に自転車ごと突き飛ばされ、反対側の歩道にふっとんだ。
ドグシャッ
不快な音が響き渡る。
俺を助けてくれた人は・・・
・・・これ以上俺の口からはいえない。
だがこれだけは言っておこう。
死んだ。
そう、その見知らぬ人は俺の代わりに死んでしまった。
なんで俺なんかを助けたのだろう。
だが考えても分かるはずがない。
なので集合場所に行くことを思い出し、自転車を起こし集合場所にさっさと向かった。
ありがとう、見知らぬ人。
あなたのことを俺は一生忘れない。
俺の頬には何か熱いものが流れていた。

そしてようやくチャリで集合場所に到着。
もうすでに時間ギリギリだった。
「よう、太郎」
後ろから声をかけられた。
この声は・・・

A.友達の敦史の声
B.担任の声
C.八百屋の親父の声


【戻る】